2011年12月2日金曜日

Chincón チンチョン 半日小旅行

マドリッドから1時間弱、ドライブをしてチンチョンという村に小旅行をしました。


ここで有名なのは中世に造られたマヨール広場。木造のバルコニーはお昼時とあって、昼食を楽しむ人でいっぱい。


これ、写真が歪んでいるのではないんです。バルコニーが傾いているんです。
ところで、この広場は円になっていて闘牛の広場に早変わりするんですよ。





石造りの家とスペイン独特のオレンジ色の瓦葺の屋根が、一瞬にして古い時代にタイムスリップさせてくれます。


広場を囲んでお土産やさん、バーやレストランがぎっしりと並んでいました。

到着してすぐにワインで乾杯。運良くタパスのコンテストをやっていたので、そのお店自慢の新タパスを頂きました。Callos(カジョス:豚や牛の臓物煮込み)や、Bacalao(バカラオ:鱈)とりんごのパイなど。どれも美味しかったですよ。





Callosとミント入りのレモンシャーベット。



チェリートマトと鱈、りんごのパイ。




Aperitivo(前菜)でお腹を慣らしたら、今日の昼食Cocido(コシード)を食べにこの村のパラドールへ向かいました。パラドールは昔のお城や、邸宅を改装した宿泊施設です。


その土地の郷土料理も提供していてるので面白いですよ。







さすがパラドール。食堂も雰囲気があります。


田舎らしいギンガムチェックのクロスにもしっかりパラドールのPマークが入っていました。





前菜に、ピクルス、オリーブのオイル漬、玉葱のピクルス、ヒヨコマメ、小さい肉団子がでてきました。


ヒヨコマメと肉団子はコシードのスープで炊かれていたと思います。




コシードは、スペイン風おでんの様な食事です。


生ハムの骨やチョリソ、鶏肉、キャベツ、ヒヨコマメ、ジャガイモ、人参などを煮込んだお料理で、地方によってそれぞれ違った特徴があります。
今回はザリガニが入っていました。これはマドリッド式のコシードにはない素材です。







最初にこの材料から出たおいしいスープを楽しみ、その後に具材を食べます。


この写真で2人分。ボリュームたっぷりですが、ほぼ完食しました。
ザリガニは初めてだったので、思い切って食べることに。でも、匂いがきつくて一口で断念しました。



「くるしー!!」と言いながら平らげたデザート。


小さいのはアニスの香りがする揚げ菓子、大きいのはCabello de Angel (カベジョ・デ・アンヘル:天使の髪の毛といわれる、瓜科の果物を甘くしたもの)が入ったやはり揚げ菓子。


コーヒーと食後酒を飲んでいよいよ動けなくなりそうだったので、散策に出かけました。

パラドールのレストランにあったこれ、何でしょう!!


豚の皮で作った水筒です。水筒って言うには大きいかな。







チンチョンは籠製品も有名だそうです。









そして、アニス入りのパンやアニス酒も有名。


これはパン屋さんの看板です。かわいいでしょ。







看板のお店とは別のパン屋さんに入りました。色々な形に編んだパンや、Huevo(ウエボ:卵という名のパンでこれもチンチョン名物)を販売しています。


おしゃべりなおばちゃんに押されて、バラの花束を模ったパンを購入しました。




このおばちゃんの情報によると、これまた名物のチンチョンのニンニクを10個丸ごとお湯で茹でてそのお湯に足を浸すとリュウマチが治るとか。


風邪にも良いし、ニンニクは万能薬なんですね。

ニンニクから話変わって、一緒に行った彼のお姉さんにウエボパンをもらい食べてびっくり!!!


お砂糖をまぶした甘いパンにその名の通り、殻付きの卵が丸ごと1個入っていました。


オーブンで焼かれているので、中までしっかり火が通っていましたが、どうしてそんな物が入っているのかは不明です。


名物のニンニクを入れたらいいのに。精力付きそうじゃないですか。


パン屋さんを出るともう夜の景色。


夏は22時くらいまで明るいのに、冬はすぐに暗くなるので寂しいです。



ずーっと遠くまで平らな土地が続いているので、夕焼けもしっかり見えました。

半日の短い旅行でしたが、チンチョンはスペインらしさがギュッと詰まっていて楽しい村でした。


観光したいけれど、あまりあちこち歩く気分でない日にぴったりの場所です。




スペインタイルの表札と、ひねくれた表情が愛らしい陶器の仔豚ちゃんを買いました。


この仔豚ちゃん、何度見ても癒されます。連れて帰って良かった。


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