2010年3月29日月曜日

桜の谷 Valle del Jerte ~Extremaduraへの旅1~


マドリッドを離れてExtremaduraのValle del Jerteへ小旅行へ行ってきました。Extremaduraはあの有名なイベリコ豚の産地です。Valle del Jerteはさくらんぼの名産地で、何千とある桜の木が今の時期一気に開花するということで、何年も桜を見ていない私は、期待して行ったのですが・・・平年よりも気温の低い日が続いていた為、残念ながらつぼみしか見ることができませんでした。

谷一面に桜の木が植えてあるので、満開になると谷が真っ白になるとか。





桜は楽しめませんでしたが、スペインももう春。名も無い小さな花が地面を被いピンク、黄色、白色の絨毯のよう。そこを、子羊や子馬が走りなんとも贅沢な景色でした。


上の写真はアーモンドの花。桜にそっくりなんです。





 


今回宿泊したのはHotel. Balneario Valle del Jerte。 豊富に湧く谷の水を利用した、スパ付きのホテルです。本音を言うと、レストラン、フロントのサービスはイマイチでしたが、のんびり谷を散策し疲れた体をスパで癒すには素晴らしいホテルです。マッサージやエステのメニューも利用できます。


食事は近くの村のレストランやバーまで行けば美味しいものがお手頃なお値段で楽しめます。名産物のお買い物も、村まで足を伸ばした方が種類も豊富ですよ。





~Extremaduraを食べつくす~


《Torta del Casar》 円形のチーズです。半分に割り、オーブンで加熱してとろとろになった中身をパンに塗って食べます。


《Cereza》さくらんぼ


《Picota》さくらんぼの一種で酸味が強い。


《さくらんぼのバルサミコ酢》 ほんのり甘味がありサラダ、お肉のソースに。


《Licor de cereza》 さくらんぼのリキュール 


《Licor de bellota》 どんぐりのリキュール:ヘーゼルナッツのような香ばしいお味 食後酒やお菓子に。


《Jamon Iberico》どんぐりを食べて充分に運動したイベリコ豚の生ハム。脂肪に甘味があります。


その他イベリコを使ったチョリソやサルチチョンなどの腸詰。


《Pimienton》パプリカの粉
 































2010年3月26日金曜日

書きまつがい??


先日、中華食材店の粉売り場で片栗粉を探していたところ、こんな物を見つけました。
その名も『鷹粟粉』!!!大手メーカー「クノール」から出されているので、まさか片栗粉の書き間違いではないよね。。。と箱をよーく観察すると、この謎の商品の正体はコーンスターチ。そして、日本語読みするとタカアワコ。栗ではなく粟と書いてありました。

利用法もほとんど一緒ですし、原材料は違えど同じ澱粉ですし、間違って購入しても開き直るしかない一品です。

ちなみに、中国語ではとうもろこしを「玉米」「粟米」と書くようです。

なので2番目の粟米の粉で鷹粟粉になるんでしょうか・・



似非日本食の多いマドリッド、『北海道うどん』と書いてある物を見つけ試しに購入しました。封を開けると、うどんにはない不思議な香りが。正直、味も食感も期待していたものではなかったので、袋の表記を上から下までしっかり読み「2人前」を「2名前」と不自然な日本語で書いてあるのに気付きました。他の漢字も日本の常用漢字とは異なり、一本取られた次第です。

まさにそんな話をしながら買い物をしている時、鷹粟粉を見つけたので「こんな惜しい書き間違いあり!?」と友人と大笑いしてしまいました。

2010年3月24日水曜日

ハモン! ハモン! ハモン!


スペインと聞いて何を思い浮かべますか?

フラメンコ、パエリア、闘牛、ペネロペ・クルス、ペドロ・アルモドバル・・・・


私が一番に思いつく物、それはハモンセラーノ(生ハム)です。





日本だと、真空パックされた物しか見たことがなかったのですが、さすが本場!スーパーマーケットにも丸ごとのハモンが吊るされています。


切り売りもされていますが、丸ごと自宅に置く場合はハモン立てを使います。


うちにも去年のクリスマスに頂いた大切なハモンがあります。かなりワイルドな風貌なのが判りますか??黒光りした蹄付きなんです。見た目はいまいちですが、切り立てのハモンは格別です。


切りながら我慢できずについつい食べてしまうんですよね。


透けるくらい薄く切るのが美味しく食べるコツです。厚く切ってしまうとお肉の臭みが出るので要注意です。





ハモンはそのまま食べるだけでなく、スープにしたり炒めたり、お料理にも活躍します。


火を通すと塩気が立つので、個人的にはそのまま食べる方が好きですが、ハモンを使ったスープだけは別です。先日お料理教室でSopa de ajo(にんにくスープ)を習った際ハモンから取れたお出汁があまりにもおいしいので感激しました。





日本では妊娠中、生魚を食べてはいけないと言いますよね。スペインではハモンを食べるのを禁止されるそうです。熟成されていても生もの扱いになるのでしょうか。禁止されているのを知らず、妊娠中の友人の横で前菜にハモンを注文しようとした事があります。


「今ハモンを頼んだら、あなたの事嫌いになるかもしれないわ。」 と友人。


顔は笑っていましたが、本気だったんだと思います。








メキシコ人と結婚した兄弟に会う為、メキシコに遊びに行った友人から聞いた話です。


スーツケースの底にこっそり忍ばせて、お土産にハモンを持っていったところ、生のお肉を食べるのは気持ちが悪いとフライパンで焼かれ、せっかくのハモンもベーコンのようになってしまったそうです。かつてメキシコを始め、アメリカ大陸を征服したスペイン、押し付けで宗教や文化を広めましたがハモンのおいしさは自国にしっかり隠しておいたのかもしれません。








2010年3月19日金曜日

冬の終わり春の始まり


マドリッドもやっと、過ごしやすい気候になってきました。
日陰に入るとひんやりしますが、日の当たる場所にいると上着が要らないくらい暖かく、散歩をするのにぴったりな天気です。

街路樹も一気に花を咲かせ、賑やかに街を彩っています。




近くの学校にミモザの黄色い花が枝いっぱい咲いているのに気がつきました。日本は桜の季節ですね。新品のランドセルを背負って入学を楽しみにしていた幼い頃を思い出します。



今年のマドリッドは通常より約3倍の花粉が舞うらしく・・・花粉症持ちの人は大変な春になりそうです。

マスク着用で外出したいところですが、こちらでは花粉症の人でもマスク姿で街を歩く事はないんです。

去年、インフルエンザが大流行した際、メキシコではマスクの生産が追いつかないとまで言われていましたが、おしゃれを諦められないのか、マドリッドではマスクを着ける人はほとんど見られませんでした。

マスクを着けるのは強盗くらい・・・でしょうか。









2010年3月16日火曜日

アーティチョークを食べる




アーティチョークはCastellanoでAlcachofaと呼ばれます。


フレッシュな物は日本ではなかなかお目にかかれませんが、スペインでは普段使いの野菜でどこでも見ることができます。


Alcachofaにも色々な種類があるようですが、こちらで一般に売られているのは写真の緑色をした卵型の物。


簡単に調理のできる加工済みの瓶詰めも売ってあるのですが、私の中で一番重要なのは触感。ということでフレッシュのAlcachofaを使い簡単サラダを作りました。





材料は パルミジャーノ・レッジャーノ


     セロリ


     アーティチョーク


     レモン汁


     オリーブオイル


     塩胡、椒





下茹でしたAlcachofaとセロリを薄切りにし、塩少々とオリーブオイル、レモン汁であえます。


それをお皿に盛り付け、薄く削いだバルメジャーノで被い、胡椒を挽いて仕上げます。  





Alcachofaの種類によっては生食できるらしいのですが、写真の物は生食用ではないようなので軽く下茹でをして使いました。


簡単ですが美味しいので是非お試しください。











2010年3月14日日曜日

Madridの小道


スペインの路地には必ず名前が付けられています。待ち合わせをする時は、○○通り○番のお店でと言われる事も多いのでいつもGoogle mapで道順を確認します。
何千、何万とあるCalle、いちいち覚えるのは億劫・・・と思っていましたが、名前の背景に歴史や言い伝えがある事を知ってからは興味を持って見ています。



以前から習いたかった陶芸。インターネットで教室を探した中で気に入ったのが ARTE HOYというTALLER(アトリエ)。そのTALLER、Tirso de molina駅近くCalle de la cabeza (あたま通り)と言う何とも奇妙な名前の付いた通りにありました。



このCalle de la cabeza、実は曰く付きの通りだったんです。



時は17世紀まで遡ります。

フィリペ三世が6年間都をMadridからValladolidに移していた頃の話。

現在は毎週末開かれる蚤の市Rastroで有名なこのbarrio、当時は牛や豚などの家畜の屠殺が行われ、肉や皮を買い求める人々で賑わった地域でした。

ある日、庶民の集まるこの地域には不釣合いな、立派な身なりの紳士が馬に乗ってやってきました。



紳士は、La plaza de Cascorroからcalle de la Ribera de Curtidores にかけて軒並み並ぶ肉屋や臓物屋の間を散策しているうちに羊の頭を食べたいという欲求に駆られました。

(スープなどにするのでしょうか、こちらでは、ウサギ、羊の頭も市場で購入できます)

ある小さな路地の臓物屋で、新鮮な羊の頭を紙に包んでもらい、目立たないようマントの下に隠して去っていきました。

ところが、数メートル進んだところで紳士は1組の役人に呼び止められます。彼の後ろには、包みから滴った血の跡がずっと続いており、怪しんだ役人は持っていた包みを開くよう命じました。



彼が包みを開くと、そこには羊の代わりに人間の頭が・・・・・

この不可解な出来事に、彼はどれだけ驚いた事でしょう。

懸命に経緯を説明をしますが、もちろん動かぬ証拠を目の前に役人は耳を貸しません。遂に男は殺人犯として牢屋に連れて行かれてしまいました。



この出来事から数年、遡ること1603年、男はは貧しく、Don Gilという司祭の下、助手として仕えていました。

家政婦をつけ裕福な生活をしていた司祭は欲に目がくらみ、金銭の事や教会に隠されているとされる財宝の事しか頭にありません。

ある夜、強欲な司祭に心底腹を立てた男は、司祭と二人きりで話し合いを持ちます。しかし話し合いは口論へと発展、彼は逆上し司祭の首を切り落としてしまいました。

同じ夜、司祭の隠し持っていた宝石や、金貨など価値のある物を全て持ち、男はポルトガルのリスボンへと逃亡したのでした。



リスボンでの数年、ある程度の富を築いた彼は故郷マドリッドに戻ります。そして、過去の罪を不思議な形で暴かれ、逮捕されたのでした。



逮捕から数日後、男は犯した罪を償うべくPlaza de Mayorにて縛り首の刑にされました。

そして男の処刑後、いつの間にか首は元の羊へと戻っていたのでした。



この奇妙な出来事を耳にしたフィリぺ3世は直々に、その羊の首を殺害されたDon Gilの家の前の石の上に掲げるよう言い渡しました。その家のある通りは人々からCapilla de la cabeza(頭の祭壇)と呼ばれるようになります。それを嫌がった周囲の住人の要望により、しばらくしてから首は取り払われたのでした。



その後、通りは正式にCalle de la cabezaと名付けられます。

幽霊が出ると市民はこの通りに近付くのを怖がり、店を構えていた何軒もの臓物屋はこの不吉な通りから立ち退き、La Ribera de Curtidores 又は、la calle de Arganzuelaと移っていきました。



それから約400年後、現在私はその通りで陶芸を習っています。

大通りからも外れ、いくつかのレストランと住居があるだけで肉屋、臓物屋は一軒も見当たりません。

でもひとつだけ、当時の出来事を語る物があります。

隠すように置かれいるので、見逃さないようにしっかり探してくださいね。

念のため、体から離れた頭を持ち歩くのはやめておいて下さい。




 




写真:見えにくいかもしれませんが、石の上に置かれたDon Gilの首と、血の滴る羊の首が描かれています。
生々しい・・・























2010年3月10日水曜日

スペイン人的車内マナー


私は、Centro(中心街)から少し離れたBarrioに住んでいるのでどこに行くにもMetroを利用します。
20分程度の短い移動の中でも文化の違いを感じる事が多々あります。



まず、スペインには列になって電車待ちをする習慣がありません。

混雑時でもそれぞれ好きな場所でMetroを待ち、近くに着いたドアを見つけて我先にと乗車します。

日本のようにドアの来る位置がAndén(プラットホーム)に記されていないので個々の感覚でそこだと思うところで待ちます。



一応、「乗車時は降りられる方を優先してください。」という放送も入るのですがみなさんお構いなしです。たまにとてもせっかちな方がいて、扉が開く前から中央に立って乗車待ちをしています。空席がある場合は更に状況はひどくなります。



乗車時の戦場のような有様とは打って変わり、降りる際はみなさんとってもエレガントなんです。

混雑時、人と人の隙間に押し入るのはタブーのようで、

「¿Va a salir? 」「降りられますか?」

と尋ねます。降りるようならそれに続き、そうでない場合は通り道を空けてくれますので一言お礼を言って前に進みます。

奥の方にいた場合は何度も質問しないといけないので少しめんどくさいんですが、黙って割り込むよりずっと気分が良いですよ。




こちらの列車は日本のような自動ドアでないのはご存知でしょうか?各駅でドアが開くのではなく、取り付けられたレバーか、ボタンを押して自分で扉を開けます。日本の感覚でいると乗り過ごしてしまいますので気を付けてくださいね。

列車の年式によってはボタンの位置が違ったり、たまに勝手に開く物だったりするのでこちらに来て最初の数週間はドキドキしながら常にボタンの位置を確認していました。



車内での立ち位置も日本とは少し違いがあります。

つり革がないので、近くにある手すりにつかまるのですが、その時座っている人の前に立つとものすごく嫌がられます。もちろん混雑時は仕方が無いのですが、席を譲るよう催促しているように見えるそうです。スペイン人は意外なところで繊細なんです。。。。



かと思えば、車内での携帯の使用は許されるようで、みなさん周りなど全く気にせずおしゃべりをします。

イヤホンから漏れる大音量の音楽も当たり前の光景です。白い目で見られるのは携帯のスピーカー機能で音楽を聴いている若者くらいだと思います。これは正直私も理解不能です。Discoteca(クラブ)かと思わせる程の大音量で自分の好みとは違う音楽を流されても嬉しくないですよね。

もし、同じ様な子達が同じ車両に乗ったらどちらかが音楽を切るんでしょうか、それとも更に音量を上げるのか・・・気になるところです。





最近、私の周りにも子供を持つ人が増え、気付いた事があります。

スペインのMetroやバスにはベビーカー専用の場所が必ずあります。子供が少しはしゃいだり、泣き出してもそれを咎める人は誰もいません。子供が泣くのは疲れていたり、眠たかったりするからで親の責任ではないからです。

日本だと気を遣って、人の少ない時間を選んだり、泣き出した子供を連れて途中下車しないといけませんよね。これだと、かなりストレスが溜まるのではないでしょうか。

日本人のマナーの良さは世界に誇れる文化だと思いますが、周囲に気を遣い過ぎて疲れてしまうのは少し違うような気がします。

「車内ではお静かに」、「携帯電話使用禁止」などの張り紙の間にもうひとつ、「子連れに優しい車内作りにご協力ください。」があれば良いと思いませんか?

意見はしっかり伝えるスペイン人に倣って、その件で○○電鉄にメールをした事があります。更に「快適な車内環境作り」に生かしてもらえる事を願って。

2010年3月7日日曜日

人差し指を引っ張ると・・・

子供と遊んでいると、

「指をひっぱってみて!」


と頼まれました。何の遊びだろうと言われるがままに引っ張ると・・・・


ぶぅーっっ!!!とおならをされました。(笑)


人差し指はおならのスイッチだそうです。





メキシコのcantautor(シンガーソングライター)Julieta VenegasのかわいらしいPVでもおならスイッチが出てきます。


おならもかわいいJulieta Venegas のビデオはこちら。






Desde que te apareciste de repente todo parece brillar,


todas estas melodias no decian nada y ahora dicen más,


ahhhhh,,, ahora dicen más.





Todo lo que me importaba desde tu llegada no importa ya,


lo que parecia dificil ya no representa dificultad,


ahhhhh,,,, fluye con facilidad.





Pero me pongo a dudar me confundo y no distingo


si esta bien o si esta mal.


Si esta bien, agradesco y te correspondere,


Si esta mal, como nunca llorare,


mientras tanto he puesto todo por saber.





Me gusta encontrar que existe en la vida esa posibilidad,


de que todo se de vuelta cuando no esperaba ya novedad,


ahhhhh,,,,, llego bien luego se va.





Pero me pongo a dudar me confundo y no distingo


si esta bien o si esta mal.


Si esta bien, agradesco y te correspondere,


Si esta mal, como nunca llorare,


mientras tanto he puesto todo por saber.


Si esta bien, agradesco y te correspondere,


Si esta mal, como nunca llorare,


mientras tanto he puesto todo por saber.





Si esta bien, agradesco y te correspondere,


Si esta mal, como nunca llorare,


mientras tanto he puesto todo por saber.





Mientras tanto he puesto todo por saber.

2010年3月6日土曜日

美味しいお菓子のお店

(Horno San Onfre) *calle Hortaleza 9






             *calle de San Onofre 3


             tel:91 532 90 60







             *calle Mayor 73


             tel:91 559 62 14





1972年からの長い歴史を持ったPanaderíaです。ケーキやチョコレートも充実していて、お誕生日ケーキを予約する人も多いようです。小さなお店ですが、その場で買ったパンやお菓子とコーヒーを頂く事も可能です。


日によって、バリエーションの違うPasta de té も絶品なので是非お試しを。


犬の形をした素朴な味の Pasta de téの正体、それは伝説のPerro Pacoです。





(Historia de Perro Paco)


1879年マドリッド、まだ人々が山高帽などをかぶって歩いていた頃の話。


友人と飲みに出かけたDon Gonzalo de Saavedraこと Bogarayaの伯爵(1885-1891にはマドリッドの市長でした)が、たまたますれ違った一匹の黒毛の野良犬を食事に招待し、Pacoと名付けました。


当時のレストランは動物を連れて入る事は禁止されていましたが、伯爵の知名度からか、Pacoは一躍話題となり人々は争うようにPacoに食事を振舞うようになりました。Pacoの好物はステーキ。この賢い犬はきちんと椅子に座り食事をする事も覚えました。


そんなPacoの人気は瞬く間にマドリッド中に拡がり、演劇や闘牛にも顔を出すような大物に。更には、新聞の風刺画としても登場したそうです。




この人気にあやかろうと、Pacoに関連した商品も販売されました。Horno San Onfreの犬型クッキーもそのうちのひとつ。





El teatro ApoloがまだGran víaの Iglesia de san joseの隣にあった頃、最前列の一席にいつもPacoが座っていたそうです。満席の場合はPacoが座れるよう席を詰めたとか。





どれだけ有名になっても、ボヘミアンな魂を持ち続けたPaco、立派なお屋敷の客室は肌に合わず寒い冬の夜も街のどこか自分だけの場所に帰って行ったそうです。





多趣味なPacoの一番のお気に入りは闘牛観戦。かつて Goya通りとJorge Juan通りの間にあったPlaza de torro(闘牛場)によく通っていたそうです。闘牛士が止めを刺すと、Pacoは観客席を飛び降り、褒め称えるように牛の周りを吠えながら走り回ったそうです。





ある日、市外からやってきた若手闘牛士を見に行ったPaco。あまりに締りのない演技に腹を立てたのか、客席からワンワンと不平を言い、遂にはアレナ(闘牛場)に飛び降りて若闘牛士にお説教を始めました。


アレナは神聖な場所。野良犬が迷い込むとは何事か。と、Pacoの存在を知らなかったこの若闘牛士は牛に止めを刺す為のBanderillaでPacoを一突き。1882年7月21日Pacoは人々の前で息を引き取りました。


もちろん、Pacoを可愛がっていた人々はその闘牛士を許すはずがありません。会場は騒然となり人々は次々とアレナへ飛び降りました。若闘牛士は命からがら逃げたそうです。





Pacoの亡き骸は剥製にされ、とあるタベルナに飾られました。


銅像を作る話もでたようですが、そのための寄付が集まらず、結局その亡き骸はRetiro公園に埋められました。


どこに埋められたかは誰も知らず、マドリッド子の記憶からも偉大なるPerro Pacoは消え去ってしまいました。



2010年3月4日木曜日

スペインのお米料理







バレンシア料理、Paella(パエーリャ又はパエージャ)は有名ですよね。日本のように白米を楽しむ感覚はありませんが、スペイン人もお米が大好き!!Paella以外にもたくさんのお米料理があります。






ちなみに、白ご飯は病人の食べ物と言われてしまいました。


スペインで一般に売られているお米は日本米と似ていて、しっかりお水に漬けてから炊くとおいしく食べられます。冷めたり、冷凍してしまうと味はかなり落ちてしまうので、毎回食べる分だけ炊くようにしています。


ちなみに、家ではSOSを使っています。先日、小麦粉でできた偽物のお米を発見しました。Paella用らしく、短時間で調理ができるとか。





スペインのお米料理、ほんの一部をご紹介します。写真上から・・・





Arroz de bogavantes(ロブスターのスープご飯)


とろりとしたオレンジ色のスープにロブスターのみそを溶かして食べます。時間が経つごとにご飯がダシを吸ってうまみが増します。


もちろん、ロブスターの身も残さず食します。





Arroz Negro(イカ墨のPaella) カリカリになった鍋の底をこそげながら食べるのが美味しい真っ黒のご飯です。アリオリソースと一緒に食べると美味しさ倍増です。





Arroz con caracoles y conejo (カタツムリとうさぎのPaella) うさぎのうまみが凝縮されたお米料理。アーティチョークも入って優しい味です。カタツムリを殻から出す作業もまた楽しいですよ。





他にも、タコのPaella、野菜のPaellaなどたくさんの種類があるんです。


スペインに遊びに来たくなったでしょう?





レストランのテーブルには、時々ナイフ、スプーン、そしてもうひとつ見慣れないカトラリーが並べられます。


日本で言うと、イチゴスプーンのような物で、フォークに水かきが付いたような形をしています。実はPaellaを食べる際、お米がフォークの隙間から落ちてしまわないように工夫された物なんです。これさえあれば、他のカトラリーを汚さずにPaellaを楽しめるわけです。





本場バレンシアでは、Paellaは取り分けずパエリアパンから直接食べます。ちょっとお行儀が悪い気がしますが、気にせず本場の流儀に従いましょう。





スペイン人の感覚ではお米料理はおかずです。関西人がお好み焼きとご飯を食べるようにこちらではPaellaをおかずにパンを食べます。日本人が白ご飯がないと食事をした気分にならないように、スペイン人は毎回の食事でパンを食べないと気が済まないようです。


仕事で疲れて帰ってきたお父さんが、夕食用のパンが残っていないのを見て


「パン無しにどうやって食事をするんだ!!」 


と激怒したというのは、友人の間でもよく聞く話です。








マドリッド郊外になりますが、AlucheにあるRestaurante AylnaeldaではいつもおいしいArroz de bogavantes を楽しめます。お米料理以外も美味しいので、是非足を運んでみて下さい。





Restaurante Aylnaelda


Calle de Los Yébenes 38


917 101 051


www.aylnaelda.com

2010年3月3日水曜日

中華を食べるなら

HÁN asian cuisine calle Silva 4
tel: 91 541 7388



中国人の友人に教えてもらった美味しい中華のお店。今のところ試した物全て美味しかったです。


(Arroz frito con jiacai) からし菜とチャーシューの香ばしいチャーハン

(Dou fu de la casa) 軽く揚げたお豆腐と野菜を辛いソースで炒めたもの

(Codo de cerdo) 豚の煮込み〔写真〕

(Empanadilla de batatas) さつま芋の澱粉を使った餃子

(Ensalada de tofu)お豆腐とピータンのサラダ



お店の雰囲気も、サービスも良いので是非一度足を運んでみて下さい。



スペイン人は新しい料理に挑戦する人が少ないのか中華料理というと、



Arroz frito con tres delicias(基本のチャーハン)直訳すると3つの喜びのチャーハン。でもその3つの物が何を指すのかは不明。

Rollito de primavera(揚げ春巻き)かなり大きく赤い甘酢を掛けて食べる。

Cerdo agri dulce(酢豚)



など、お馴染みの物を頼む事が多いようです。


こちらのレストランのメニューの最後の数ページはスペイン人用の料理メニューになっていました。

せっかく美味しいレストランにいるのに、隣に座っていたスペイン人グループはベタに上記の3品を注文していました。残念です。



2010年3月2日火曜日

es MADRID magazine




更にマドリッドを好きになる為に、毎月のイベント情報のチェックは必須。


私はいつも es MSDRID magazineを利用しています。


イベントカレンダーが付いているだけでなく、レストラン、ファッション、建築などの情報も盛りだくさんです。インフォメーションセンターで無料で配布されています。